関東神社巡り 鹿島神宮

鹿島神宮に初めて参拝した時、あまりの存在感、荘厳さに惹かれてしまった
神社参拝の趣味が始まったのはこの鹿島神宮が最初だった


自分はあまりスピリチュアルな感性もないので、鹿島神宮で運が開いたとか気を感じるとかは思ったことはない
Youtubeではそんなスピリチュアル動画で溢れているが、個人的にどうでもいい話だなと思っている



本殿、奥宮はともに荘厳で美しい

個人的にいちばん惹かれたのはこの広い参道だ ここは静かで空気も綺麗だ

調べたところ、この参道は夏至のレイラインになっているそうだ

要石が存在しているあたり、縄文時代の磐座信仰もあったように思える
※さらっと伊勢神宮の心の御柱とか大事なことが書いている

縄文的で原始的な信仰も僅かに感じられる、鹿島神宮、そして香取神宮の面白いところだ

ちなみに武甕槌が暴れるナマズを抑えるという逸話は後世の創作だろう



この鹿島神宮はもともと先住民の太陽信仰や磐座信仰の祭祀場で、武甕槌が祀られたのは後世の事なんじゃないかと思った

というのも、この鹿島付近は経津主、武甕槌が東国征伐時に最初に上陸した地ということらしい 上陸は太平洋側か縄文海進時にはもっと内陸部に海が広がっていた霞ヶ浦かはわからないが、両方とも鳥居が存在している

上陸後はこの鹿島神宮、香取神宮あたりを東国征伐の拠点としていたのだろう

占領した証として先住民の祭祀場を奪って住民に王朝交代を印象つけさせたが、この鹿島神宮の場所が殊の外良い場所であったことからそのまま利用したのだろう
なにしろ鹿島神宮の場所は夏至のレイラインや中央構造線の通る場所 太古の人がただならぬ場所と崇めていたのだろう

個人的な勝手な考えだが、多くの神社や寺は元々何らかの祭祀が行われていた場所で、後から勢力を伸ばした側がそこを奪い、今までの神さまを退け新たな信仰を住民に与え、統治を行ったのだと思っている 全国に多くある八幡神社や稲荷神社、そして仏教寺院は統治者の都合でオセロゲームのようにパタリパタリとひっくり返ったものと思っている

政治にとって信仰とは民衆支配のツールにすぎない

ただ、日本という国の面白いのは、異教の神、先住民の神を完全に排除はしないところだ 他の国であれば跡形なく破壊し尽くすのだけれど、規模は小さくしながら片隅とかにひっそりと祀っていたりする そのゆるさや隙間があることで、決定的な遺恨や対立を残さない 曖昧さもあるかもしれないが、そこが八百万の神というかたちで日本式の統治の仕組みを生んだのだろう 多様性という言葉は古代の日本でとっくに確立されている
それは中心に天皇という祭祀王、権威がしっかり存在したからこそ、成せたものと思う


ちなみに、この鹿島神宮の近くには高天原と言う場所がある

ここからの眺めで太平洋側の物見をやったのだろう また鬼塚という不思議な場所があり、そこは征服者(ヤマト)にまつろわぬ者(鬼)の首をはね、それを埋めた場所と言われている ここの土が赤いのは大量の血によるものということだ
奥まで進んでみたが、やたら蚊に刺されるわ、蜘蛛の巣に巻き込まれるわで、人が寄りつかない場所というのはよくわかった 奥に神殿というか墓標らしきものがあるが、何年も放置されている感じだった
所謂高天原って何か壮大な場所のようなイメージがあったが、単なる高台、見晴らしの良い高い場所という意味と考えると、日本神話における天孫降臨のイメージが変わっていく

縄文海進によって内陸部まであった海がひいて陸地が開けていったのを、高台(高天原)に住んでいた民族が新たに開拓するために地上(葦原中国)に降りてきた それを仰々しく天孫降臨と言ったのではなかろうか
その葦原中国ですでに開拓を進めていた先住民(大国主命系民族)との勢力争いがあったのだろう

だがこの常総、房総あたりはそれとは違い海から開拓民(もしくは侵略者)と言う名の天孫系が上陸し、まつろわぬ者を成敗し開拓を進めていった

そういったことは日本の各地で行われていたのかもしれない


この房総から常陸にかけての太平洋側地域は相当目をつけられた土地だったようだ
別の機会に書くつもりだが、この常総地域は中臣氏の出身地でもあり、阿波忌部氏が開拓した場所でもある
近畿九州中心の現代の古代史学会において、房総から常陸の地域はけして主流とはならないが、この常総と房総は重要視された場所であることは間違いなさそうだ それは多くの縄文、弥生、古墳時代の遺跡(西日本よりはるかに多い!)があり、そしてなにより「安房」(あわ)という地名、「総」(ふさ)がついた地名、常陸(ひたち、日が立つ)という地名から考えても、その土地の重要性を理解していたからではないだろうか

これからも関東近辺の古代史を勉強していきたい

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